「さぶ」稽古初日
大阪文楽劇場公演「さぶ」の稽古が始まった。久しぶりに読み合わせをしたけど、やっぱり「さぶ」はいい作品だ。山本周五郎先生の思いがびっしり詰まった原作を、前進座の田島栄さんが脚色して、十島英明さんが演出のこの芝居。座の財産演目の一つで、850回近く上演されてきて、上演のたびに深い感動を呼んできた。
今の時代にもまったく色褪せないメッセージがあるよ。人は一人では生きられない、支えあってこそ生きていける。現代のように殺伐とした時代にこそ、この「さぶ」をぜひ観て欲しい。観るお客さんの年齢によって受け止め方は違うと思う、でもなにか心に響くものはあるはずだ。
この素晴らしい作品を、素晴らしい芝居にするのはこれからの稽古しだい。演じる役者の努力次第だ。今日、稽古初日を終えて、ますます燃えてきた。これは、絶対にいい芝居にするぞ!
この芝居は栄二が主役。栄二を中心に物語が進んでいく。実際、登場している時間も、さぶより栄二のほうが圧倒的に多い。では、なぜ題名が「栄二」ではなく「さぶ」なのか。それは、観てくださった方が自分で感じてくれればいいと思う。くどくどと説明はしない。
おれは、さぶという人を舞台で生きられるように、役に向っていくだけ。
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